格闘技・プロレス

インディプロレスTTT 復帰の藤原秀旺が新技で王者ガッツ石島を撃破!黒田哲広VSミス・モンゴル戦にオールドファンは悶絶!

萩原孝弘

2020.10.12

ミス・モンゴル(左)黒田哲広(右)は異色の女子VS男子の戦いを繰り広げた。

 "インディー統一"を掲げるプロレス団体TTT(TOTAL TRIUMPH TEAM)「SCRAMBLE 8」が新木場で行なわれた。政府の規制緩和を受け、これまでの100席から140席に増席して開催。コロナ禍、台風の中でもインディプロレスファンが駆けつけ、札止めとなるほどの注目を集めた。

 TTTとは、ガッツ石島が「実力を持つ選手を集めてインディーの中で一大勢力を作る」との理想を掲げ、今年1月25日に旗揚げしたプロレス団体。「一枚のチケットでバラエティーに富んだ闘いを魅せる」ことも特色で、今回も5試合の中に様々なインディの闘いが詰め込まれた。

 まずマニアの注目を浴びたのは、レギュラー参戦している黒田哲広とミス・モンゴルの初シングルマッチ。これまでも哲弘はリッキー・フジ、南条隼人、戸井克也と「FMWレジェンドマッチ」を繰り広げていたが、今回は異例の女子レスラーとのマッチアップとなった。

 試合前から胃薬を投薬する投稿をするなどナーバスになっていたモンゴルだが、ゴングが鳴ればサミングや持ち込んだムチで黒田を攻撃。黒田も「バカじゃねぇの」と目を丸くし、パワーで圧倒しペースを掴もうとする。モンゴルは鍛えられないつま先、手の指先を踏みつけるなどのインサイドワークで応戦した。

 その後、黒田は場外コーナーポストに足を打ち付けてからのエルボーに"サイレントもう一丁"を繰り出し足殺しで勝機をうかがうも、モンゴルはタイツに手をかけ黒田を慌てさせると、金的攻撃や再びムチで殴打。レフェリーをも投げつけ"凶器"に使う、なりふり構わぬダーティファイトでFMWの先輩越えを狙うが、黒田もテクニカルな丸め込みで対抗。さらにトップロープから新時代に適応した"サイレント哲ちゃんカッター"からのラリアットで試合を決めにかかるも、それを読んだモンゴルはボディアタックから得意技STM、そしてセントーンで勝負に出たが、黒田は回避に成功。最後は満を持しての左腕からラリアットを炸裂させ、熱戦にけりをつけた。
 
 試合後モンゴルは「まさかこんなカードを組んでもらえるとは」と驚きを隠せなかったと明かしつつ「知り過ぎている先輩との初対戦で妙に照れ臭かったりしたし、思いっきりできているような、できていないような感覚。手探りだったんでまたぜひやってみたい」と再戦に意欲を見せ、黒田も「FMWがなくなってから20年弱。まさか後輩のミス・モンゴルとやるとは夢にも思わなかった」とこちらも驚いたと心境を吐露。手を合わせた感想は「一発一発重かった」とし「機会があれば」とことらも再戦には前向き。互いの希望は合致したことで"夢の異色カード"のパート2が実現する機運が高まった。
 
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因縁の秀旺vsガッツ