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格闘技・プロレス

「義足をつけてどこまでできるか」右足を切断した“不屈の荒武者”谷津嘉章がリングで描く夢「今燃えなくちゃいけない」

THE DIGEST編集部

2021.04.27

高木社長の誘いもあり、再びリングへ上がる決意を下した谷津。その想いに迫った。(C) CyberFight

高木社長の誘いもあり、再びリングへ上がる決意を下した谷津。その想いに迫った。(C) CyberFight

 4月26日、サイバーエージェント傘下のサイバーファイトが、東京・渋谷区のスクランブルスクエア内で記者会見を開き、6月6日にさいたまスーパーアリーナで開催する「CyberFight Festival 2021」(DDT、プロレスリング・ノア、東京女子プロレス、ガンバレ・プロレスによる合同興行)で、新日本プロレスや全日本プロレスなどで活躍した“不屈の荒武者”谷津嘉章が1年越しの復帰戦を挑むと発表した。
 
 2019年4月からDDTに参戦していた谷津は、同年6月に持病であった糖尿病の悪化により壊疽したために右足を切断。その後は現役復帰を目指して懸命なリハビリに励み、高木三四郎(Cyber Fight社長)の同級生である川村慶氏が社長を務める、義肢装具業界のリーディングカンパニー・川村義肢株式会社で開発されたプロレス用の義足を使って、昨年6月7日に開催を予定していたDDT「Wrestle Peter Pan 2020」で復帰戦を行なう予定だった。

 ところが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、同大会は開催見合わせに。復帰戦も流れてしまった谷津だが、その間に改良を重ね、さらにパワーアップしたプロレス用の義足を着けて復帰戦に臨む。

 今回の大会開催に際して高木社長は、「やっぱりさいたまの借りはさいたまで返すというか。谷津さんの闘う姿を見て、同じような境遇の方に元気を出してもらいたいし、勇気を与えてもらいたいなと思いました」と説明し、谷津の出場経緯を明かした。

「どういう形になっても谷津さんにはもう1回リングに上がっていただきたいという気持ちが強かった」という高木社長の想いもあって1年越しの復帰が決まった谷津は、「高木社長、私を忘れずに呼んでくれてありがとう。一つひとつの物事に挑戦しながら、去年コロナの影響で断念した聖火ランナーも無事行なわれて、一つの夢を完結した。次、6月6日に向かって、ずっと練習してるんですけど、1年かけて義足を進化させた感じがします」と強い意気込みを口にした。
 
「義足を着けてプロレスをやるってことは、ちょっと前までは想像もつかなかったんですが、人生は何が起こるかわからない。『義足を着けてどこまでできるか』というのを自分なりに披露して見せたい」

「去年よりかなり性能の高い義足が完成した」という右足の状態もすこぶる良好で、谷津は高木社長から「思う存分またリングで暴れ回ってほしいなと思う所存です」と発破をかけられ、「こんなのどこ探してもない。スープレックスもできる。本当に感謝です。DDTに上がれるというのも含めて感謝です」とこみ上げる想いをたぎらせた。
 
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