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モータースポーツ

引退が囁かれるロッシの現状をレジェンドが分析。「以前とは別人」とシュワンツ、アゴスチーニも「年数を重ねて良くなるのはワインだけ」

甘利隆

2021.07.09

往年のパフォーマンスレベルを取り戻せないロッシに対する評価は、いずれも厳しいものだった。(C)Getty Images

往年のパフォーマンスレベルを取り戻せないロッシに対する評価は、いずれも厳しいものだった。(C)Getty Images

「7月のサマーブレイク中に去就を決断することになる」と語ったMotoGP界の“生ける伝説”ヴァレンティーノ・ロッシ(ペトロナス・ヤマハ・セパン・レーシング・チーム)。

 ミシュラン・タイヤとのマッチングもあり、2021年シーズンは第9戦オランダGPを終えた時点で最高位は10位でランキングは19位。ヤマハと結んでいる1年契約には『パフォーマンス条項』が存在するとされ、この成績では陣営からの離脱は避けられない状況だ。

 2022年から自ら率いる『アラムコ・レーシング・チーム・VR46』がMotoGPクラスに参戦することが発表され、タイトルスポンサーとなるサウジアラビアの国有石油会社、サウジアラムコが“THE DOCTOR”と異父弟のルカ・マリーニのコンビをプッシュしていることから、3年間のマシン供給契約を締結したドゥカティの了承さえ得られれば来年も参戦は可能だが、本人は「それは難しいと思う」とそのプランに消極的で、今シーズンいっぱいでの引退が濃厚となってきている。
 
 そんな情勢の中、GP界のレジェンドたちからも様々なコメントが出てきている。開幕当初は「闘志がまだ残っていると思うし、46番は戦えると信じている」とロッシにエールを贈っていた1993年の500ccクラス世界王者、ケビン・シュワンツも引退はやむなしと考えているようだ。

「ヴァレンティーノはもう1年も表彰台に立っていない。彼が今どこにいるのか、どこまで遅れているのかを知ることは難しいが、125cc、250cc、500ccクラスのルーキーイヤーにもこれほど結果を残せなかったことはなかった。彼の予選を通過したポジション、フィニッシュしたポジションを見るのは正直言って辛い。競争力がないだけではなく、不用意な転倒も増えている。今、私たちが見ているヴァレは、以前とは別人のようだ」とドイツの専門メディア『SPEED WEEK』のインタビューに答えている。

「ヴァレ本人が楽しめるなら続ければ良いと思うが、2011年と2012年に苦しんだ彼が、再びドゥカティに乗りたいとは思わないよ」
 

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