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マラソン・駅伝

箱根駅伝の本命校は?出雲駅伝&予選会から「出場20校」のパワーバランスを探る

酒井政人

2021.10.26

前回大会の1区は超スローでのスタートとなった。写真:JMPA

前回大会の1区は超スローでのスタートとなった。写真:JMPA

 2022年1月2・3日に開催される第98回箱根駅伝。その予選会が10月23日に行なわれ、出場する全20校が出揃った。11月7日の全日本大学駅伝を経て、約2か月後の最終決戦はどんな戦いになるのか。箱根シード校が参戦した10月10日の出雲駅伝と予選会などの結果から、正月決戦の勢力図を見ていきたい。

 前回大会の実績とトラックのタイムを考えると駒澤大が大本命になるだろう。出雲駅伝は5位に沈んだが、敗因はハッキリしている。順当なら3区を担うことが予想されていた鈴木芽吹(2年)が9月に右大腿部を疲労骨折。10000mで日本人学生歴代3位の27分41秒68を持つ準エースの不在が響いたからだ。

 しかし、鈴木は全日本大学駅伝にエントリーされるほど回復済み。チームは前回のVメンバーが8人残る箱根駅伝に向けて、しっかりと準備を整えることができそうだ。エースの田澤廉(3年)は今季10000mで日本人学生歴代2位の27分39秒21をマーク。出雲駅伝でも最終6区を日本人トップで走っており、花の2区で快走が期待できる。

 関東インカレ2部で青山学院大勢を抑えて10000mと5000mで日本人トップを奪った唐澤拓海(2年)、日本インカレ5000mで2位に入った篠原倖太朗(1年)ら超強力な“新戦力”も育っている。総合力は前年を大きく上回り、トラックのタイムは“史上最速レベル”に到達する見込みだ。
 
 現時点で駒澤大の戦力が抜けているが、前回王者を追いかけるチームもレベルが高い。そのなかで前回4位の青山学院大、同6位の早稲田大、同9位の國學院大は箱根駅伝の総合優勝を目標に掲げている。この3校は出雲駅伝でも今後の期待感を抱かせるレースを見せた。

 青山学院大は出雲駅伝で準優勝。今季5000mと10000mで学内記録を樹立した近藤幸太郎(3年)が1区で区間賞を獲得すると、学生駅伝初出場のアンカー横田俊吾(3年)が東洋大、國學院大との2位争いを制している。5000m13分台は最多22人を誇り、とにかく選手層が厚い。前々回、花の2区を好走した岸本大紀(3年)が復活して、山にも強力な経験者がいる。原晋監督が得意とする箱根駅伝は絶妙なオーダー配置で、駒澤大を脅かすことができるだろう。
 
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