F1第3戦オーストラリア・グランプリで15位に終わったアルファタウリの角田裕毅。終始、車のペース不足に苦しむ、失意に満ちた週末となってしまった。
前回のサウジアラビアGPでは度重なるマシントラブルに見舞われ、予選ではタイムアタックに臨めず。決勝ではスターティンググリッドに着くことすら叶わないままコクピットを降りることを余儀なくされた21歳にとって、鬱憤と屈辱を晴らす舞台となるはずだった自身初体験のレースは、また新たな問題を彼とチームに残すこととなった。
【関連記事】終始苦しんだ角田裕毅、豪州GPを「とてもタフな週末」と総括。チームには「もっと速さが必要」と訴える 開幕戦バーレーンGP以来のポイント獲得とはならなかった一方で、角田はまたしても戒告処分を受ける羽目に陥ってしまった。バーレーンGPのフリー走行(FP)2回目でシャルル・ルクレール(フェラーリ)の走行を妨害したとして1回目の戒告を受けると、オーストラリアGPではFP1のターン2でやはりフェラーリのカルロス・サインツに対する妨害、さらに予選ではインラップで不必要に速度を落としたことで、早くも処分は3回目に達した。
この戒告処分は、一度で即ペナルティを科せられるものではないが、シーズン中に5回に達し、そのうちの4回がドライビング上の違反だった場合には、10グリッド降格という厳しいペナルティが待っている。
角田といえば、ペナルティポイントが累積で全ドライバー中最高の8点であり、これが12点に達すると、1レース出場停止を科せられてしまう。このポイントは1年有効であり、角田の場合、4月18日に1点、6月26日に1点、7月4日に2点、11月14日に2点、そして12月5日に最後の2点が消えることとなるが、いずれにせよ、ドライバー、チームともに注意を払い続ける必要があるのは言うまでもない。
またオーストラリアGPでは、2度目のセーフティーカー(SC)出動中、角田に背後のミック・シューマッハー(ハース)が追突しかけて、慌てて左へ大きくステアリングを切り、なんとかこれを避けるという場面もあった。角田が急にブレーキを踏んだために起こった事態だが、これはさらに前方のピエール・ガスリーの急減速に対応してのものであり、3人はレース後、スチュワードから召喚され、ヒアリングが行なわれた結果、この件に関しては誰もお咎めを受けることはなかった。
タイヤとブレーキの温度を維持するために必要な動きということで、3選手のいずれにも責任はないという判断だったが、そのような“正常”な状況であわやの事態となったこのインシデント。マックス・フェルスタッペンは、SCのスピードが遅すぎると訴えていたが、ドイツの放送局『Sport1』によれば、スチュワードは「F1マシンの加速力とブレーキング能力が、SC出動の際の『車両10台分以下の車間距離を保つ』という規則と“矛盾”している」と指摘したという。
「この件は、今後のドライバーミーティングで優先して扱われる必要がある。ドライバーは、不幸な事件が発生する前に、この課題にどのように対処するかをまとめて決定しなければならない」との提言もなされたということであり、1992年に正式に制定されたSCに関するルールにどのような変化がもたらされるか注目される。
構成●THE DIGEST編集部
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前回のサウジアラビアGPでは度重なるマシントラブルに見舞われ、予選ではタイムアタックに臨めず。決勝ではスターティンググリッドに着くことすら叶わないままコクピットを降りることを余儀なくされた21歳にとって、鬱憤と屈辱を晴らす舞台となるはずだった自身初体験のレースは、また新たな問題を彼とチームに残すこととなった。
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この戒告処分は、一度で即ペナルティを科せられるものではないが、シーズン中に5回に達し、そのうちの4回がドライビング上の違反だった場合には、10グリッド降格という厳しいペナルティが待っている。
角田といえば、ペナルティポイントが累積で全ドライバー中最高の8点であり、これが12点に達すると、1レース出場停止を科せられてしまう。このポイントは1年有効であり、角田の場合、4月18日に1点、6月26日に1点、7月4日に2点、11月14日に2点、そして12月5日に最後の2点が消えることとなるが、いずれにせよ、ドライバー、チームともに注意を払い続ける必要があるのは言うまでもない。
またオーストラリアGPでは、2度目のセーフティーカー(SC)出動中、角田に背後のミック・シューマッハー(ハース)が追突しかけて、慌てて左へ大きくステアリングを切り、なんとかこれを避けるという場面もあった。角田が急にブレーキを踏んだために起こった事態だが、これはさらに前方のピエール・ガスリーの急減速に対応してのものであり、3人はレース後、スチュワードから召喚され、ヒアリングが行なわれた結果、この件に関しては誰もお咎めを受けることはなかった。
タイヤとブレーキの温度を維持するために必要な動きということで、3選手のいずれにも責任はないという判断だったが、そのような“正常”な状況であわやの事態となったこのインシデント。マックス・フェルスタッペンは、SCのスピードが遅すぎると訴えていたが、ドイツの放送局『Sport1』によれば、スチュワードは「F1マシンの加速力とブレーキング能力が、SC出動の際の『車両10台分以下の車間距離を保つ』という規則と“矛盾”している」と指摘したという。
「この件は、今後のドライバーミーティングで優先して扱われる必要がある。ドライバーは、不幸な事件が発生する前に、この課題にどのように対処するかをまとめて決定しなければならない」との提言もなされたということであり、1992年に正式に制定されたSCに関するルールにどのような変化がもたらされるか注目される。
構成●THE DIGEST編集部
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