マラソン・駅伝

一足早い「箱根駅伝」の戦力分析! 駒大と青学大の一騎打ちが濃厚!? 2強を追いかける大学は?

酒井政人

2022.10.17

99回箱根駅伝も全出場校が出揃った。写真は前回大会の1区の様子。写真:JMPA

 2023年1月2、3日に開催される第99回箱根駅伝。その予選会が10月15日に行なわれ、出場する全20校が出揃った。そこで箱根シード校が参戦した10月10日の出雲駅伝などの結果から、現時点の勢力図をまとめてみたい。

 正月決戦は出雲を圧勝した駒澤大と前回王者・青山学院大の"2強"という構図が有力だ。悲願の駅伝3冠を目指す駒大は11月6日の全日本大学駅伝でも大本命。3連覇が有力視されている。

 出雲ではエース田澤廉(4年)が1週間前に胃腸炎でダウンしながら、3区で青学大・近藤幸太郎(4年)を1秒抑えて日本人トップ。疲労骨折に苦しんだ鈴木芽吹(3年)が最終6区で区間賞を獲得するなど、青学大より"エース力"が高い。しかし、箱根となると不安な部分もある。

 出雲を欠場した篠原倖太朗(2年)が全日本にエントリーされたものの、前回1区を2位と好走した唐澤拓海(3年)の復帰が不透明。出雲2区で鮮烈デビューを飾った佐藤圭汰(1年)も長い距離にはまだまだ課題がある。

 一方の青学大は出雲で4位に終わったが、5000m13分台ランナーが25人以上という巨大戦力を誇る。加えて箱根へのピーキングも抜群だ。出雲4区で順位を落とした志貴勇斗(3年)は前回1区を5位と好走するなど1区出走には自信を持っている。

 出雲には岸本大紀(4年)、佐藤一世(3年)、若林宏樹(2年)ら箱根Vメンバーが出場しなかったが、本番には調子を合わせてくるはずだ。駒大との勝負を考えると、「2区田澤」との差をいかに食い止めるかがポイントになるだろう。
【PHOTO】青山学院大が大会新記録で2年ぶり6度目の優勝!第98回箱根駅伝を振り返る

 両校とも5区には経験者が残っているが、6区には新たな選手が登場することになる。近年の箱根は6区終了時でトップのチームが逃げ切る傾向があり、"山"の強化も勝負の分かれ目になりそうだ。
 
 2強を追いかけるのは國學院大、中央大、順天堂大、東京国際大、創価大、東洋大の6校だ。戦い方次第では優勝争いに加わることができる"武器"を持っている。

 出雲2位の國學院大は中西大翔(4年)、伊地知賢造(3年)、平林清澄(2年)など箱根の起用区間が想像つくほど適材適所の人材が揃う。出雲のように「勝てる区間」を作って、勝負を仕掛けてくるはずだ。

 中大は9年ぶりの出雲で3位に入った。前回1区で驚異的な区間記録を打ち立てた吉居大和(3年)の爆走が他校の脅威になる。2区は中野翔太(3年)が候補に挙がるだけに、吉居は1区か3区でレースを大きく揺さぶりそうだ。
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順大、東京国際大、創価大、東洋大などが上位で戦う可能性は?