格闘技・プロレス

「イノウエには隙がある」バトラーが指摘する井上尚弥の“弱点”とは? 大一番へ自信を強調「俺は誰も恐れない」

THE DIGEST編集部

2022.12.10

4団体のベルトをかけて世界最強の呼び声もある井上(右)に挑むバトラー(左)。その大一番へ本人がやる気を漲らせる。(C)Getty Images

 全世界注目の一戦が刻一刻と近づいている。12月13日、東京・有明アリーナで行なわれるボクシングWBAスーパー・WBC・IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)とWBO同級王者ポール・バトラー(英国)の4団体統一戦だ。
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 下馬評では「モンスター」の異名を持つ日本の偉才の勝利を予想する声は高い。だが、すでに来日し、大一番へ向けて最終調整を進めているバトラーは、現地時間12月8日に米老舗誌『The Ring』で「イノウエは誰もが言うように優れた選手だ。パウンド・フォー・パウンド(PFP)のNo.1だと思う」と対峙する強敵の実力を認めたうえで、「俺もバカじゃない。キャリアの中で最もタフな戦いになることはわかっている」とあらためて警戒感を示した。

 それでも「ボクシングでは何が起こるか分からない」と続けたバトラーは、「今回、プレッシャーが全然ないんだ」と正直な心境を告白。「一瞬でもスイッチが切れれば、終わってしまうかもしれない」と気を引き締めつつも、「人生で一番いい状態だ」と自信を滲ませ、「6回以内に倒されなければ、俺の勝ちだと信じている」と試合展開を見据えた。
 
 この両雄の一戦について、すでに複数メディアで引き合いに出されているのが、1990年2月に行なわれたバスター・ダグラスvsマイク・タイソン(ともにアメリカ)の一戦だ。勝利が予想されていた後者が10回KOで敗れ、「史上最大級のサプライズ」と言われた名勝負である。このような伝説的なアップセットがあると強調するバトラーは、「俺は誰も恐れていないし、それが大きな役割を果たすだろう」と力を込めている。

 また、井上が過去に行なった試合では、2019年11月のノニト・ドネア(フィリピン)戦、そして20年10月のジェイソン・モロニー(オーストラリア)戦を参考にしているようで、「イノウエのボクシングには隙がある」と指摘。そして「ここでゲームプランのすべてを明かすつもりはないが、パンチを放つときの手の位置があまりよくない」と分析してみせた。

 いよいよ、念願だったキャリア最大の一戦を目の前にしている33歳。下馬評で圧倒的不利と見られるなかで、"モンスター"を相手にどんなファイトを見せるのだろうか--。

構成●THE DIGEST編集部

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