マラソン・駅伝

駒大と青学大の共通点は「外せる強さ」!チームエントリーから“層の厚さ”が顕著に【箱根駅伝】

生島淳

2022.12.13

16名のメンバーから見ても、今回は駒大と青学大からは強さを感じる。写真:JMPA

 12月10日は、箱根駅伝にとって重要な日のひとつだ。16人の登録メンバーの発表の日だ。当落線上の選手たち、そしてそれを選ぶ監督にとっても「運命」の日である。

 今回は立教大学のメンバー16人を見た時、取材で話を聞いた4年生の名前がなかったことに、なんともいえない寂しさを感じた。本人たちがいちばんつらいだろうし、選んだ上野裕一郎監督にも葛藤はあっただろう。

「16」からは様々な情報が読み取れる。

 さて、優勝争いをすると見られる学校からは何を読み取れるだろうか? 11月から12月にかけての取材を総合すると、予測としてはこうなる。

「本命は駒大。対抗となるのは青山学院だが、箱根を熟知しているという点では、青学も本命に限りなく近い対抗かもしれない。そして、往路で上位をかき回す可能性があるのは、中央、国学院、順天堂も侮れない」

 こうした見立てが、各校の監督たちから聞かれた。

 私自身も、駒大と青学大のエントリーを見て、改めて総合力の高さを感じた。それは、主要区間を担ってもおかしくない選手たちが、エントリーから外れたからだ。つまり、両校には「外せる強さ」がある。
 
 駒大から見てみよう。駒大は前回の箱根では1区区間2位と好走した唐澤拓海、7区を担当した白鳥哲汰(ともに3年)が外れている。対する青学大は、前回大会では唐澤同様に1区で好走した志貴勇斗(3年)がメンバー外となった。

 ケガ、不調など理由は様々だが、経験者が外れるということは戦力のダウンに繋がりかねない。しかし、この両校に関していえば、彼らがメンバー外となったからといって、大きく戦力が落ちることは考えられない。それだけ戦力が充実しているということだ。
 
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