年の瀬の格闘界をどよめかせる会心の一撃だった。
12月31日にさいたまスーパーアリーナで行なわれた「RIZIN.40」で、元ボクシング世界5階級王者の宇佐美正パトリック(バトルボックス)と、“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館)と、RIZIN MMAルール(71キロ、5分×3回)で対戦した。
同じ空手にバックボーンを持つ者同士の一戦は、わずか45秒で決着した。決定打となったのは、互いに相手の出方を伺うなかで、宇佐美が放った刹那の一撃だった。対峙したなかで、リングの中央に陣取った宇佐美が、クロスカウンター気味に鋭い左のフックを炸裂。これがこめかみ付近にクリーンヒットしたベイノアは失神。力なく後ろに倒れ込んだ。
1年ぶりのMMA戦となるライバルを打ちのめした宇佐美。初勝利を飾った今年10月の『RIZIN.39』からの連勝を飾った22歳は5歳から極真空手を始め、高校時代にはボクシング6冠を果たすなど、秘めたるポテンシャルをしっかりと発揮した形となった。
SNSでも「一撃KOすご」と格闘技ファンを沸かせた。大会を勢いづける意味でも重要な意味を持った一撃について「良い年越しができる。会場を見て言葉では言い表せないほど感動した」と振り返った宇佐美は、こう続けた。
「向き合った瞬間に反応はしてくれていたので、フェイントは引っかかると思った。フックが当たった瞬間に倒れるとは感じましたね。無駄にパワーを入れる必要はないと思っていて、とにかくタイミングと力を入れないことだけ意識して打ちました」
来年以降の戦いついては「とにかくトップ戦線に絡んでいきたい。自分よりも強い選手とやっていきたい」という。その表情からは自信に満ち溢れているように見えた。
取材・文●羽澄凜太郎(THE DIGEST編集部)
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同じ空手にバックボーンを持つ者同士の一戦は、わずか45秒で決着した。決定打となったのは、互いに相手の出方を伺うなかで、宇佐美が放った刹那の一撃だった。対峙したなかで、リングの中央に陣取った宇佐美が、クロスカウンター気味に鋭い左のフックを炸裂。これがこめかみ付近にクリーンヒットしたベイノアは失神。力なく後ろに倒れ込んだ。
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来年以降の戦いついては「とにかくトップ戦線に絡んでいきたい。自分よりも強い選手とやっていきたい」という。その表情からは自信に満ち溢れているように見えた。
取材・文●羽澄凜太郎(THE DIGEST編集部)
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