３歳マイル王を決定する第28回 ＮＨＫマイルカップ（ＧⅠ、東京・芝1600ｍ）が５月７日に行なわれる。

　またも、という感じだが、今週末も天候による馬場状態の変化に頭を悩ませることになった。東京方面の天候は土曜の深夜から雨が降り出し、日曜はそのままずっと降り続くという予報。馬場の悪化は避けられないが、どの程度まで悪くなるかは、それ自体が賭けになるほど難しい。

　それを汲んでか、本レースの単勝オッズは割れに割れている。土曜の早朝時点では、１番人気が昨年の朝日杯フューチュリティステークスを勝ったドルチェモア（牡３歳／栗東・須貝尚介厩舎）で、オッズはなんと6.7倍もあった。

　続く２番人気は朝日杯でドルチェモアの２着に食い込んだダノンタッチダウン（牡３歳／栗東・安田隆行厩舎）で6.8倍。以下、カルロヴェローチェ（牡３歳／栗東・須貝尚介厩舎）が7.0倍、オオバンブルマイ（牡３歳／栗東・吉村圭司厩舎）が7.3倍、エエヤン（牡３歳／美浦・伊藤大士厩舎）が8.1倍と、すべて土曜の早朝時点だが10倍以下のオッズでひしめき合っている

　おそらく昨年の２歳牡馬チャンピオンになったドルチェモアが今年の始動戦となったニュージーランドトロフィー（GⅡ）をすんなり勝っていれば、”主役”の座に就くことになったのだろうが、稍重の馬場状態も響いたか、逃げバテて７着に惨敗。それを受けての大混戦が本年のＮＨＫマイルカップと言えるだろう。
  　これだけ人気が割れれば、馬連でも当たれば相当な払い戻しが受けられるだろうことは間違いなく、１番人気馬の単勝勝負でも十分に満足な払戻を受けられるはずだ。その意味では、いわゆる”人気サイド”の馬券を買うのも賢い戦術だと思う。

　しかし、これまでのＮＨＫマイルカップの歴史を見ると、３着内に二ケタ人気の馬が突っ込んでくることが少なくない。たとえば2013年の勝ち馬マイネルホウオウは10番人気であったし、昨年の３着馬カワキタレブリーにいたっては最低の18番人気で、３連単は４番人気→３番人気→18番人気で153万2370円を記録した。