5月28日、いよいよ競馬の祭典・日本ダービー(GⅠ、東京・芝2400m)がスタートを迎える。あらためて説明するまでもなく、今年最大のポイントは、無敗の3連勝でクラシック三冠の第一関門、皐月賞(GⅠ)を制したソールオリエンス(牡3歳/美浦・手塚貴久厩舎)をどう評価するかである。
まず、前走の皐月賞は衝撃的な勝ち方だった。不順な天候のため「重」馬場での開催となるなか、横山武史騎手は「馬場を気にしてか、進んでいかなかった」と語ったように、後方15番手からの追走を余儀なくされたソールオリエンス。鞍上も腹を括ってレースを進め、馬群の大外を回って迎えた直線でのこと。底知れないポテンシャルが一気に弾けた。
先頭とはまだ10馬身以上の差があったが、鞍上のゴーサインを受けると爆発的な末脚を繰り出して次々に前の馬たちを呑み込み、坂上で先に抜け出していたタスティエーラ(牡3歳/美浦・堀宣行厩舎)にも抵抗する暇を与えず、あっという間に交わしてゴール。1馬身1/4差を付けて、あまりにも劇的な“大外一気”を完遂したのだった。
そのパフォーマンスから受けた衝撃の強さは、筆者がリアルタイムで目撃した皐月賞馬のなかで言えば、94年のナリタブライアン、99年のテイエムオペラオー、05年のディープインパクト、11年のオルフェーヴルに準ずるものだった。
では、27日午前の時点でオッズ1倍台の抜けた1番人気に推されているソールオリエンスを全面的に信頼していいのか、という命題については、いったん冷静になってチェックし直してもいいだろう。
気になるポイントを挙げると、まず1000mの通過ラップが58秒5と、「重」の馬場状態を考慮すればかなりのハイペースで、差し・追い込みが決まりやすい流れだったこと。次いで、降雨によって馬場の内外でかなりのトラックバイアスが生じ、馬場の外目を通った馬に利があったのではないかと推察できること。大きくはこの二つになる。
筆者は、この二つのポイントは軽く見るべきではないと考える。もちろん、日本ダービーでも好勝負するに足る極めて高い能力の持ち主だとは認めるが、皐月賞の勝ち方があまりにも劇的だったがゆえに、やや過大評価されたきらいがあると感じるからだ。
まず、前走の皐月賞は衝撃的な勝ち方だった。不順な天候のため「重」馬場での開催となるなか、横山武史騎手は「馬場を気にしてか、進んでいかなかった」と語ったように、後方15番手からの追走を余儀なくされたソールオリエンス。鞍上も腹を括ってレースを進め、馬群の大外を回って迎えた直線でのこと。底知れないポテンシャルが一気に弾けた。
先頭とはまだ10馬身以上の差があったが、鞍上のゴーサインを受けると爆発的な末脚を繰り出して次々に前の馬たちを呑み込み、坂上で先に抜け出していたタスティエーラ(牡3歳/美浦・堀宣行厩舎)にも抵抗する暇を与えず、あっという間に交わしてゴール。1馬身1/4差を付けて、あまりにも劇的な“大外一気”を完遂したのだった。
そのパフォーマンスから受けた衝撃の強さは、筆者がリアルタイムで目撃した皐月賞馬のなかで言えば、94年のナリタブライアン、99年のテイエムオペラオー、05年のディープインパクト、11年のオルフェーヴルに準ずるものだった。
では、27日午前の時点でオッズ1倍台の抜けた1番人気に推されているソールオリエンスを全面的に信頼していいのか、という命題については、いったん冷静になってチェックし直してもいいだろう。
気になるポイントを挙げると、まず1000mの通過ラップが58秒5と、「重」の馬場状態を考慮すればかなりのハイペースで、差し・追い込みが決まりやすい流れだったこと。次いで、降雨によって馬場の内外でかなりのトラックバイアスが生じ、馬場の外目を通った馬に利があったのではないかと推察できること。大きくはこの二つになる。
筆者は、この二つのポイントは軽く見るべきではないと考える。もちろん、日本ダービーでも好勝負するに足る極めて高い能力の持ち主だとは認めるが、皐月賞の勝ち方があまりにも劇的だったがゆえに、やや過大評価されたきらいがあると感じるからだ。