ボクシングのWBC・WBO世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥（大橋）とWBA・IBF同級王者マーロン・タパレス（フィリピン）による４団体統一王座戦が、12月26日に東京・有明アリーナで行なわれる。いよいよ明日に迫った大一番。海外メディアでも今週行なわれるビッグファイトとして熱視線を注いでいる。

【画像】筋骨隆々の圧巻ボティに、眼光鋭く８秒間のフェイスオフ！ 前日計量の緊迫した雰囲気を厳選フォトでお届け！ 　フランス大手のスポーツ専門チャンネル『RMC SPORTS』電子版は、「パワー、スピード、精度、テクニック…井上尚弥がほぼ完璧なボクサーである理由」と題した記事を配信。欧米や日本の識者たちのコメントから井上が“モンスター”たる所以を解き明かしている。

　記事ではまず、2000年シドニー五輪王者で元ライトフライ級世界チャンピオンのブラヒム・アスルーム氏の言葉を引用し、「彼のパワーは尋常じゃない。あのマニー・パッキャオ以来見たことがない」とその破壊力を絶賛。昨年、バンタム級４団体統一戦で井上に敗れたポール・バトラーの英国人トレーナー兼マネジャー、ジョー・ギャラガー氏は「これほど小さい男の中にこれほどの力があるとは信じられない。まるでグローブにバズーカを入れて歩いているようだ」とやはり、井上のパンチ力に脱帽するコメントを残している。

　一方で、井上のパワーだけでなく精度の高い技術もフォーカスされている。一流のカットマンとして名高いアメリカ人トレーナー、ルディ・エルナンデス氏は、「彼はどこにパンチを打つべきかを正確に知っており、パンチを無駄にしない。適切なタイミングを見つけて、それを実行する。その点でとても優れていると感じられる」と言及。「井上は地球上で最高の選手だ」と言って憚らない同氏は、「ピーク時のタイソンやシュガー・レイ・レナードを彷彿させる」とも言う。

　また元バンタム級王者・山中慎介氏による「ボクシングでは、体重を振るたびにバランスが崩れ、すべての体重をパンチに注ぐことができなくなるが、尚弥はそれをなんとかやってのける。それが彼を特別なものにしている」という称賛の言葉も紹介し、パンチの強度を最大限に生かす体の使い方やポジションの取り方の巧さも井上の強さの秘訣だとしている。

　そして同メディアは、４階級で世界チャンピオンに輝いた井上を「ほぼ完璧なボクサーだ」と評したうえで、「たとえ多くの人がアメリカのウェルター級王者テレンス・クロフォードを好むとしても、おそらくすべてのカテゴリーで地球上最高の選手だ」とパワー、テクニックに秀でた“モンスター”をトップ・オブ・トップのボクサーと位置付けている。

構成●THE DIGEST編集部
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