”悪童”退治に向け、決戦を心待ちにしている。
ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)が1月29日、都内でテレビ収録に臨んだ。昨年12月26日、当時WBA・IBF同級王者マーロン・タパレス(フィリピン)との世紀の一戦を振り返った収録を終えると、日本人王者は囲み取材に応じ、次戦の対戦相手が噂される元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)について初めて言及した。
世界のボクシング界にとって、見逃せないニュースが1月初旬に飛び込んできた。米スポーツ専門局『ESPN』によると、「モンスター(井上尚弥の愛称)の次戦の防衛相手は、WBCの指名挑戦者でもあるネリと、5月6日に東京ドームで対戦することが決定的になった」とスッパ抜いた。当然、両陣営からの正式発表はまだない。だが、モンスターの腹はすでに覚悟が決まっているかのように、前を見据えていた。
井上は、まだ正式決定ではないことを前置きしたうえで、「(ネリは)実力ある選手ですし、スーパーバンタム級でやる中ではターゲットのひとり」と興味ある相手だと認めた。加えて、「順を追って、ちゃんと指名挑戦者決定戦をこなしてきている。日本での過去の因縁っていうものは正直、自分にとっては、そこを持ち込んで試合をしようっていう気はない」とキッパリと毅然とした態度で答えた。
しかし、「向こうの陣営、もしくは本人が日本での過去のことを持ち込んでくるんだったら、そのときの山中(慎介)さんを応援していたファンの方だったりの気持ちを持って挑みたいと思う」と述べ、かつてネリの前に屈した日本人ボクサーの無念の思いを背負って戦うことを誓う。
“悪童”と称されるネリは、2017年8月に当時WBC世界バンタム級王者だった山中慎介(帝拳)と対戦し、4回TKO勝ちを収めて王座を獲得するも、試合前のドーピング検査で禁止薬物の使用が発覚した。さらに、翌年3月には再び山中と対戦。その前日計量で体重オーバーにより王座を剥奪され、日本ボクシングコミッション(JBC)から無期限の国内活動停止処分を受けている。
試合実現までのハードルは決して低くないが、ネリの処分は解除される見込みで調整は進んでいるようだ。井上は「向こうの出方次第」としたうえで、「自分的にはこの試合が決まれば、自分対ネリの戦いで、しっかりと挑んでいきたい」と静かに闘志を燃やす。
しばらくは、スーパーバンタム級を主戦場に置くことを明言している井上は今年3試合闘うことを希望している。チャンピオンは「東京ドームでやるなら、それが最大のモチベーション。ボクサーでメインでやれるのは、やっぱりモチベーションが高いです」と声を弾ませ、その実現を心待ちにしている。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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世界のボクシング界にとって、見逃せないニュースが1月初旬に飛び込んできた。米スポーツ専門局『ESPN』によると、「モンスター(井上尚弥の愛称)の次戦の防衛相手は、WBCの指名挑戦者でもあるネリと、5月6日に東京ドームで対戦することが決定的になった」とスッパ抜いた。当然、両陣営からの正式発表はまだない。だが、モンスターの腹はすでに覚悟が決まっているかのように、前を見据えていた。
井上は、まだ正式決定ではないことを前置きしたうえで、「(ネリは)実力ある選手ですし、スーパーバンタム級でやる中ではターゲットのひとり」と興味ある相手だと認めた。加えて、「順を追って、ちゃんと指名挑戦者決定戦をこなしてきている。日本での過去の因縁っていうものは正直、自分にとっては、そこを持ち込んで試合をしようっていう気はない」とキッパリと毅然とした態度で答えた。
しかし、「向こうの陣営、もしくは本人が日本での過去のことを持ち込んでくるんだったら、そのときの山中(慎介)さんを応援していたファンの方だったりの気持ちを持って挑みたいと思う」と述べ、かつてネリの前に屈した日本人ボクサーの無念の思いを背負って戦うことを誓う。
“悪童”と称されるネリは、2017年8月に当時WBC世界バンタム級王者だった山中慎介(帝拳)と対戦し、4回TKO勝ちを収めて王座を獲得するも、試合前のドーピング検査で禁止薬物の使用が発覚した。さらに、翌年3月には再び山中と対戦。その前日計量で体重オーバーにより王座を剥奪され、日本ボクシングコミッション(JBC)から無期限の国内活動停止処分を受けている。
試合実現までのハードルは決して低くないが、ネリの処分は解除される見込みで調整は進んでいるようだ。井上は「向こうの出方次第」としたうえで、「自分的にはこの試合が決まれば、自分対ネリの戦いで、しっかりと挑んでいきたい」と静かに闘志を燃やす。
しばらくは、スーパーバンタム級を主戦場に置くことを明言している井上は今年3試合闘うことを希望している。チャンピオンは「東京ドームでやるなら、それが最大のモチベーション。ボクサーでメインでやれるのは、やっぱりモチベーションが高いです」と声を弾ませ、その実現を心待ちにしている。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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