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バレーボール

来季CL出場権獲得に貢献した石川祐希、二人三脚で戦ってきた専属トレーナーが明かす最終盤の苦闘の裏側

佳子S.バディアーリ

2025.05.07

石川は、今季の国内リーグ最終戦となった3位決定戦第2戦で18得点と躍動した。(C) Sir Susa Vim Perugia

石川は、今季の国内リーグ最終戦となった3位決定戦第2戦で18得点と躍動した。(C) Sir Susa Vim Perugia

 現地時間5月3日に行なわれたバレーボールのイタリアリーグ/スーペルレーガ2024-25シーズンのプレーオフ3位決定戦・第2戦は、男子日本代表の石川祐希が所属するシル スーザ ヴィム・ペルージャが、ホームのブルーエナジー・ピアチェンツァをセットカウント3-2(21-25、25-21、21-25、25-17、20-18)で退け勝利を収めた。連勝で2勝目を挙げたペルージャは、リーグ3位の座と来季のCEVチャンピオンズリーグ(CL)への出場権を手に入れ、今季国内の全日程を終了した。

【動画】石川祐希がチーム最多得点の活躍! ペルージャはCL出場権を確保
 ペルージャが勝利すれば、リーグ最終戦となるこの対戦へ、両チームとも先発は第1戦と同様のメンバー。ペルージャは、アウトサイドヒッター(OH)にポーランド代表カミル・セメニウクと元ウクライナ代表オレフ・プロトニツキを起用し、石川はベンチスタートとなった。

 第1セットで相手のサーブに出鼻をくじかれ、いきなり4連続失点に見舞われたペルージャだったが、中盤に細かくブレークを重ねて形勢を覆す。だが、18-16から被ブロックと誤打が続き再び後退。司令塔のイタリア代表シモーネ・ジャンネッリにまさかのミスが出て試合を先行された。
 

 第2セット、1点を追いながら序盤を終えたペルージャは、攻撃に加え強味のサーブが精彩を欠くプロトニツキを下げ、石川の投入をいち早く決断。この起用が、1セット目に27%と低迷したペルージャのアタック決定率を62%へ引き上げる。石川は、まず後衛からのフェイクセットでOP元チュニジア代表ワシム・ベンタラの逆転弾を演出。終盤には自らのレフト攻撃2打でリードを3点へ広げる。さらに、好守でセットポイントを呼び込むと、相手がアタックミスを犯してペルージャがセットを奪取した。

 3セット目も劣勢からのスタートとなったペルージャは、開始から起用された石川が攻守でチームをけん引。後衛で体勢を崩しながら正確に上げたレセプションの後、直ちに前衛レフトへ走り込み、クロスへの強烈なアタックで点差を詰める。以降も質の高いレセプションでサイドアウト2回に貢献。中盤には、相手コートのスペースを見透かした技ありの一打を沈め、難しいハイボールを果敢に叩いて得点をもたらす。しかし、終盤にエース2本を献上したペルージャはビハインド3点へ。その後も石川が、レフトからのノールックやバックアタックを決めるなど、このセットだけで6得点を挙げて奮闘するも、相手にエースを決められセットカウント1-2とされた。

 第4セットは窮地へ追い込まれたペルージャのサーブが炸裂。ベンタラ、セメニウクとジャンネッリのエースのほか相手の3倍にあたるブレーク9回で主導権を握り、大差で最終セットへ持ち込んだ。
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