専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
食と体調管理

「車いすラグビーは楽しい! だから食べることも頑張りたい」。日本代表、倉橋香衣を突き動かすもの。支えるもの

THE DIGEST編集部

2022.02.01

夢は「女性だけの車いすラグビー大会を日本で開催したい」 写真:徳原隆元

夢は「女性だけの車いすラグビー大会を日本で開催したい」 写真:徳原隆元

――車いすラグビーの魅力について。どんな風に伝えましょう?

「車いす競技の中で唯一、ルールでタックルが認められている競技、ということが一番かな。それから四肢に障害があるという括りはありますが、障害のレベルも全然違うし、同じ障害レベルでも、できること、できないことがあって、そういうところをお互いが認め合い、補い合ってトライをめざすところ、男女も関係なく、コートの中だったらみんな公平にプレーできることも、この競技の魅力だと思います」

――今は女性選手は何名いるのですか?

「私を含めて4人です。もうちょっと増えてほしいですね。一度だけ、海外で開催された女子だけの大会に、日本から女子3選手が参加したことがあったんですけど、その大会がとても楽しかったんです。男性に比べると弱いし、ゆっくりなんですが、本当にみんながラグビーを楽しんでいました。感情が豊かで、喜怒哀楽がすごかったです。聞こえてくる声も、高い声ばかりですしね(笑)。日本でも女性だけの大会ができるくらい女子選手が増えたら楽しそう。そのために自分に何ができるか、まだ見つけられていませんが、夢として持っています」

――やはり女性にはまだハードルが高いですかね?

「私自身も興味を持ってから本格的に競技を始めるまで、1年くらいかかりました。怖いとかではなくて、自分が入って邪魔にならないか、こんなレベルところにいてよいのか、と感じてしまって。実際入ってみると、みんな温かいんですけどね。強さや激しさに憧れるのとは別に、なんか楽しそうっていうくらいの雰囲気で入って来られるような環境づくりができたらと思っています」

――子どもたちは楽しくやりそうですね。

「そうなんです。甥っ子、姪っ子も1回ラグ車に乗せてみたことあったんですけど、とても気に入ったようで、次いつ乗れるの? とばっかり聞いてきます。小学校などで体験会などを開催すると、本当に盛り上がるので、機会があればまたやりたいですね。パラスポーツですが、健常者であっても車いすに乗ればできちゃう競技なので、みんなで楽しめます。そういう機会が増えていけば、自然と競技人口とかも増えるかも、とちょっと期待しています」

【プロフィール】
倉橋香衣(くらはしかえ)
1990年9月15日生まれ。商船三井/AXE所属。兵庫県出身。
小学生から器械体操を始め、大学ではトランポリン部へ。3年時、練習中の事故で頸髄を損傷し、鎖骨から下の感覚を失うも、リハビリに励み、2014年に大学へ復学。2015年に車いすのクラブチームへ加入し、競技生活をスタートさせると、2年後、日本代表に選出、翌年の世界選手権では日本の初優勝に貢献した。先の東京 2020でも銅メダルを獲得。初めてかつ唯一の女性の車いすラグビー日本代表として存在感を放ち続けている。

次世代の選手へのエールや一問一答、今食べたいレシピ等、未公開インタビュー公開中!

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号