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波紋を呼ぶ八村塁・阿蓮兄弟への“差別発言”。NBAでも過去に選手やオーナーによる差別問題が<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2021.05.07

方々で波紋を呼んでいる八村兄弟への差別発言。NBAでも過去にいくつもの差別問題が起きていた。(C)Getty Images

方々で波紋を呼んでいる八村兄弟への差別発言。NBAでも過去にいくつもの差別問題が起きていた。(C)Getty Images

 バスケ界のみならず、日本中で波紋を呼んでいる八村兄弟への“差別発言問題”。ベナン人の父と日本人の母の間に生まれたハーフの八村兄弟に対し、SNSを通じて心無いメッセージが送られていたのが明るみに出たのが、5月4日の出来事だった。

 東海大学に在学する弟の阿蓮が自身のTwitterで「日本には人種差別が無いと言ってる人がいるけどこうやって人種差別発言をする人がいます。晒してどうにかなる問題では無いと思いますが、皆さんに今一度人種差別の問題について関心を持っていただきたいと思いました」という文章とともに、Instagramのダイレクトメッセージに送られてきた「死ね、間違えて生まれてきたクロンボ。お前もお前の兄もバスケがうまいだけのただのクロンボ」という差別発言の画像を投稿すると、現在ワシントン・ウィザーズで活躍する兄の塁が「こんなの、毎日のようにくるよ」と返信。この2人のやり取りから、日本にも横行する人種差別問題が大きくクローズアップされることとなった。

 現在、こういった人種差別をなくそうという運動が世界中で行なわれており、NBAでも多くの選手が声を上げている。そして過去には、NBAの内部でも選手やオーナーによる差別発言により、大きな問題が起きていた。
 
 2014年には、当時ロサンゼルス・クリッパーズのオーナーだったドナルド・スターリングが、黒人差別発言により大バッシングを浴び、職を失っている。事の発端は、彼の恋人がマジック・ジョンソン(元ロサンゼルス・レイカーズ)と一緒に撮った写真をInstagramにアップしたこと。これにスターリングは激怒し「黒人と一緒にいることを公表する必要がどこにある?」「君のくだらないSNSに、黒人と一緒にいる写真を載せる必要はない」「別に(黒人と)寝てもいいし、好きにしていい。だがそれを公にしたり、ましてや私のチームの試合に連れてくるのはやめてくれ」などと言い放った。

 しかしこの発言はしっかりと録音されており、メディアを通じて全米中に公開。間接的に当事者となってしまったマジックをはじめ、レブロン・ジェームズ(レイカーズ)やコビー・ブライアント(元レイカーズ)など、多くの選手、関係者がスターリングを非難した。
 
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