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MLB

実力のアストロズ×勢いのナショナルズ。4つのマッチアップからシリーズを占う【ワールドシリーズ展望】

スラッガー編集部

2019.10.22

いずれもMVP候補に挙げられているブレグマン(左)とレンドーン(右)。この2人以外にも、今年のワールドシリーズの注目のマッチアップがいくつもある。(C)Getty Images

いずれもMVP候補に挙げられているブレグマン(左)とレンドーン(右)。この2人以外にも、今年のワールドシリーズの注目のマッチアップがいくつもある。(C)Getty Images

 2019年のワールドシリーズはアストロズとナショナルズの対決となった。アストロズはレギュラーシーズンで両リーグ最高勝率を記録し、17年以来2年ぶりの世界一を狙う。当時の優勝メンバーの大半は主力として健在。“勝利の味”を知っているチームだけに、ここぞという場面の強さもずば抜けている。ヤンキースとのリーグ優勝決定シリーズ第6戦でも、9回に2点を追いつかれ嫌なムードが漂った中、ホゼ・アルトゥーベが劇的なサヨナラ2ランを放った。

 一方のナショナルズは、ワイルドカードから球団創設以来初の大舞台まで勝ち上がってきた。これまでのナショナルズは“勝負弱い”チームの代表格だった。しかし、今年は違う。ワイルドカード・ゲームで逆転勝利を収めると、続く地区シリーズでは2年連続でワールドシリーズに出場していたドジャースに3勝2敗で勝利。勢いそのまま、カーディナルスとのリーグ優勝決定シリーズをスウィープで勝ち上がり、前身のエクスポズ含め1969年の球団創設以来初のワールドシリーズの舞台に立つ。
 
 球界最強の呼び声高いアストロズと下克上を狙うアストロズ。ワールドシリーズの見どころを、4つのマッチアップから紹介していこう。

●MLB最強エース対決(バーランダー×シャーザー)

 両チームにはMLBを代表する2人の大投手がエースとして君臨している。ジャスティン・バーランダー(アストロズ)は最多勝3度、11年にはサイ・ヤング賞とMVPをW受賞し、今年は3度目のノーヒッターを達成した。

 一方、マックス・シャーザー(ナショナルズ)は最多勝4度にサイ・ヤング賞3度。15年には1年で2度のノーヒッターをやってのけたこともある。バーランダー36歳、シャーザーは35歳を迎え、普通なら衰えてもおかしくない年齢だが、いまだに球界屈指の本格派として君臨し続けている。

 MLBファンなら知っている人も多いだろうが、この2人はかつてタイガースでチームメイトだった間柄(10~14年)。どちらも右の本格派だが、性格はかなり対照的なようだ。タイガース時代に2人を見ていたイアン・キンズラー(現パドレス)はこんな風に言っている。

「マックスは試合前にバカでかいサンドイッチを食べる。登板日でもお構いなしにジョークを飛ばして、試合1時間前までふざけている」
「ジャスティンは何もかも細かく決めている。球場入りする時間や洋服、音楽もね。それに、登板日は捕手以外とは誰とも話さない」

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