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MLB

筒香・秋山・菊池――メジャーのスカウトが見た日本人選手の「リアル評」

ジム・アレン

2019.12.07

MLB移籍を目指している筒香(左)、秋元(中)、菊池(右)。(C)Getty Images

MLB移籍を目指している筒香(左)、秋元(中)、菊池(右)。(C)Getty Images

 今オフ、日本を代表する3人の野手がMLB移籍を目指している。筒香嘉智(DeNA)、秋山翔吾(西武)、菊池涼介(広島)は、それぞれ年齢もセールスポイントも大きく異なる。果たしてMLBスカウトは、侍戦士をどのように評価しているのだろうか。

■日本を代表する野手3人最も評価が高いのは……?

 このオフ、2人の外野手(筒香嘉智/DeNAと秋山)と1人の二塁手(菊池)がMLB移籍を目指すことになった。ファンが興味を抱いているのは、マーケットが彼らをどう評価するかだ。

 攻撃、守備の両面でこの3人には際立った違いがある。筒香の選手としての価値の大半は打撃、菊池は守備にある。一方、秋山は攻守両面で貢献できる。その優れたバランスのおかげで、秋山はMLB球団のスカウトからアメリカで最も成功する可能性が高いと評価されている。

「秋山については何の疑問もない」と某ア・リーグ球団のスカウトは言った。「打撃、守備、送球、守備でどれだけの能力を持っているか、よく分かっているからね。日本人選手の場合、MLBにいかに対応できるかがいつも問題になるが、秋山に関しては他の選手より不安が少ない。彼がレギュラーで出場できるチームは多くあるはずだ」。

 筒香は、純然たるパワーと年齢(今年11月で28歳)によって、一部のスカウトからは来年4月で32歳になる秋山より潜在能力が高く、ギャンブルするだけの価値があると見られている。
 
「レギュラーとして出場できれば、筒香はメジャーでも簡単に25本塁打以上打てるだろう。もっとも、球場に左右される部分が大きいのは確かだが。打者有利の狭い球場でプレーするなら、25本塁打は無理な数字ではない」とあるスカウトは言う。「ただ、投手有利の球場だと難しいかもしれないな」。

 一方、多くのスカウトは、菊池はMLBのレギュラー二塁手に求められる打力を発揮できないと考えている。彼が攻略できるレベルの二線級の投手はアメリカではそれほど多くないからだ。「彼の上限は打率2割4分台、出塁率2割8分台、5本塁打といったところだろう」とあるスカウトは語る。「そういう選手を二塁で使うチームがあるとは思えない。三遊間も守れるならユーティリティ内野手として使える。もしショートを守れていたら、もっと評価していた。川﨑宗則のような感じだ。ただ、川﨑の場合は、もともと菊池より出塁能力が高かったけどね」。

 だからといって、来年3月で30歳になる菊池がメジャーでプレーできないというわけではない。ただ、低評価を覆し、関係者を驚かせる必要があるということだ。ここからは3人の「侍」についてのスカウトの評価をそれぞれまとめていこう。
 

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