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【座談会:大谷翔平メジャー2年間の総括と今後③】来季は「マンガの世界」の再現に期待! 有識者3人が考える大谷翔平の「理想像」とは

スラッガー編集部

2020.01.03

投手として2ケタ勝利&打者として22本塁打を記録した16年のような、「まるでマンガの世界」の成績をメジャーで再現することを期待したい。(C)Getty Images

 大谷のメジャー2年間が終了した。1年目は二刀流に挑み、2年目は打者に専念。鮮烈な活躍と同時に「故障の多さ」という拭いきれない課題も露見した。二刀流が再始動する今年はどうなるか。『スラッガー』の強力執筆陣3人が、大谷の「今まで」と「これから」を徹底的に討論してくれた。

■3年目の今季は故障なくプレーして「マンガ」の再現に期待

――今年のエンジェルスには、ジョー・マッドンが監督に就任したのは興味深いですね。

出野哲也(出野):マッドンがどんなプランを持っているかによると思うんですけどね、ただ、話が全然出てこないですね。

お股ニキ(お股):エンジェルスの場合は、とにかくトレーナーがどうなんだっていう。あんなにトミー・ジョン手術を受ける投手を出す球団というのがね。
 
豊浦彰太郞(豊浦):マッドンを個人的に知っているわけではないですけど、本来はオールドスクール型だと思うんです。データ派とか言われるけど、本当に最先端のものをどこまで理解しているのかには疑問もある。だけど、普遍的なヒューマンスキルは結構高い人なんじゃないかなと思うんですよ。例えばコミュニケーション能力、マネージメント能力、「この人が言うんだったらその通りやらなきゃいけない」という風に思わせるだけの人間環境を作る能力だとかね。大谷はそんな尖ったキャラじゃないんでしょうけど、人と違うことをやろうとしている人に対しては、そういう人がいるのは心強いんじゃないかな。

お股:栗山英樹監督(日本ハム)もそうだけど、監督って全盛期がありますよね。正直、マッドンは監督としての最盛期は過ぎたとは思うけど、人柄的な面はダルビッシュにもかなり優しかったので。普通の監督ならもっと見放していると思うんですよ、一昨年と去年前半のようなピッチングをしていたら。

――大谷は5年後も、まだ二刀流を続けていると思いますか?

出野:30歳まで、みたいな感じじゃないかなと。もちろん、早ければ今年でおしまいでしょうけどね。今年ダメだったら、たぶんその先はやめたほうがいいって絶対言われる。