■打撃2:選球眼含めた打撃技術は鈴木に軍配。大谷のパワーは日本時代から突出
次に両者の具体的な打撃スキルの比較をしてみよう。まずはコンタクトスキルだ。コンタクト率を見ると、大谷の69.7%に対し、鈴木は80.6%と大きく上回っている。コンタクト率のNPB平均は80%弱で、スラッガータイプの打者は平均を下回ることも多い。空振りを恐れず強振するためだ。しかし鈴木の場合、本塁打を数多く放ちながらも高いコンタクト率も実現している。
このコンタクトスキルの差は三振率に直結している。大谷はリーグ平均の20%を大きく上回る26.3%。「三振を恐れない長距離打者」という表現が当てはまる。実際、渡米後もその傾向は加速しているが、日本時代からある意味で”メジャーっぽい”打者だった。
それに対して、鈴木の三振率はわずか15.4%。本塁打王争いの常連であることを考えると驚異的だ。鈴木に関してはむしろ、「コンタクトヒッターに長打力のオプションがついた打者」という表現が適切かもしれない。
続いて選球眼はどうだろうか。鈴木はこの分野でも超一流の能力を発揮している。そもそも鈴木はスイングの頻度が非常に少ない打者である。大谷のスイング率がNPB平均に近い43.4%だったのに対し、鈴木はわずか35.9%(画像内表C)だ。
このスイング率の低さは、ボール球に手を出さないことにもつながる。鈴木のボール球への同率は19.7%で、昨年はセ・リーグベストの数字だった。そして、優れた選球眼によって鈴木は多くの四球を獲得しており、四球率は15.2%の高率。大谷もNPB平均(約9%)を上回る12.7%を記録しているが、やはり鈴木の選球眼はかなり高レベルにあることは間違いない。
ちなみに、大谷はボール球スイング率がリーグ平均より悪い31.0%と、決して優れた選球眼の持ち主とは言えない。しかしそれでも多くの四球を獲得できたのは、長打力によるところが大きい。投手は大谷の長打を恐れ、くさいボール球で勝負することが多かった。一方の鈴木は長打力もありながら、さらにハイレベルな選球眼も備えている打者だ。MLBでも多くの四球が期待できるのではないだろうか。
次に両者の具体的な打撃スキルの比較をしてみよう。まずはコンタクトスキルだ。コンタクト率を見ると、大谷の69.7%に対し、鈴木は80.6%と大きく上回っている。コンタクト率のNPB平均は80%弱で、スラッガータイプの打者は平均を下回ることも多い。空振りを恐れず強振するためだ。しかし鈴木の場合、本塁打を数多く放ちながらも高いコンタクト率も実現している。
このコンタクトスキルの差は三振率に直結している。大谷はリーグ平均の20%を大きく上回る26.3%。「三振を恐れない長距離打者」という表現が当てはまる。実際、渡米後もその傾向は加速しているが、日本時代からある意味で”メジャーっぽい”打者だった。
それに対して、鈴木の三振率はわずか15.4%。本塁打王争いの常連であることを考えると驚異的だ。鈴木に関してはむしろ、「コンタクトヒッターに長打力のオプションがついた打者」という表現が適切かもしれない。
続いて選球眼はどうだろうか。鈴木はこの分野でも超一流の能力を発揮している。そもそも鈴木はスイングの頻度が非常に少ない打者である。大谷のスイング率がNPB平均に近い43.4%だったのに対し、鈴木はわずか35.9%(画像内表C)だ。
このスイング率の低さは、ボール球に手を出さないことにもつながる。鈴木のボール球への同率は19.7%で、昨年はセ・リーグベストの数字だった。そして、優れた選球眼によって鈴木は多くの四球を獲得しており、四球率は15.2%の高率。大谷もNPB平均(約9%)を上回る12.7%を記録しているが、やはり鈴木の選球眼はかなり高レベルにあることは間違いない。
ちなみに、大谷はボール球スイング率がリーグ平均より悪い31.0%と、決して優れた選球眼の持ち主とは言えない。しかしそれでも多くの四球を獲得できたのは、長打力によるところが大きい。投手は大谷の長打を恐れ、くさいボール球で勝負することが多かった。一方の鈴木は長打力もありながら、さらにハイレベルな選球眼も備えている打者だ。MLBでも多くの四球が期待できるのではないだろうか。