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ジャズの「歴代ベスト5」は?スーパーデュオと得点王コンビ、残る1人は“現役最強の盾”が選出

出野哲也

2020.07.01

ストックトン&マローン(左)のデュオは鉄板。“魔術師”マラビッチ(右上)、現役最強ディフェンダーのゴベア(右下)、2度得点王に輝いたダントリーも選ばれた。(C)Getty Images

 1946年の創設から74年。その長い歴史の中でNBAは何人ものスーパースターを輩出し、ファンを楽しませてきた。では、各チームの「歴代ベスト5」を選出したら、一体どんな選手が並ぶのか。『THE DIGEST』では、NBAに精通する識者に依頼し、全30チームのベストメンバーを選んでもらった。今回は、1984~2003年まで歴代4位となる20シーズン連続でプレーオフ進出を果たし、近年もウエストの強豪の一角を占める「ユタ・ジャズ」編をお届けする。

【ポイントガード】
ジョン・ストックトン

1962年3月26日生。185cm・79kg
在籍期間:19シーズン(1984~2003年)
成績:1504試合、平均13.1点、2.7リバウンド、10.5アシスト
 
 "単一チームでの歴代最多出場"こそダーク・ノビツキー(元ダラス・マーベリックス)に更新されたものの、ストックトンはまだふたつのリーグ最多記録を保持している。まずは通算1万5806アシスト。これは2位のジェイソン・キッド(元マーベリックスほか)を3715本も上回り、守備の名手として知られるゲイリー・ペイトン(元シアトル・スーパーソニックス/現オクラホマシティ・サンダーほか/通算2445スティール)とケビン・ジョンソン(元フェニックス・サンズほか/通算1082スティール)の通算本数を合わせてもなお129本も足りないという、とんでもない数字だ。1990-91シーズンに積み立てた1164本は1シーズンにおける歴代最多記録で、リーグ史において過去9度記録された1シーズン1000アシストのうち、7度はストックトンが記録したものだ。

 もうひとつの大記録は通算3265スティールで、こちらもキッドより581本も多い。タイトル獲得は2度だけでも、通算本数はスティール王6回のクリス・ポール(サンダー)を1000個以上も凌駕している。こうして数字を並べるだけでも偉大さは伝わるが、勝利第一で決して個人プレーに走らないストイックな姿勢や、常に体調を万全に整え、19年間で1度しか故障者リスト入りしなかった意識の高さなど、どこを切り取ってもプロアスリートの模範だった。
 
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