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NBA

大学生を0点に封殺。“史上最高のバスケ集団”ドリームチームが見せた狂気じみた競争心【NBA秘話・前編】

大井成義

2020.12.14

 そんな歴史的チームについて、これまで多くのストーリーが描かれ、検証作業が繰り返されてきた。なかでも、結成20年の節目となる2012年に『NBA TV』が制作・放映した90分のドキュメンタリーフィルム、『The Dream Team』の秀逸さは特筆すべきだろう。選手や関係者へのインタビューを元に、これまで公開されることのなかった貴重な映像がふんだんに用いられ、ドキュメンタリーとしての質の高さとともに第一級の資料となっている。

 そしてもうひとつ。アメリカを代表する男性ファッション・カルチャー誌、『GQ』に同じく2012年に掲載されたストーリーがむちゃくちゃ興味深い。タイトルは『夢は死なない:オーラルヒストリーによるドリームチーム』。バスケットボール専門誌『SLAM』の客員編集者、ラング・ウィテカーをリーダーに4人のチームが組まれ、選手、関係者合わせて28人にインタビューを敢行。ほぼコメントだけでストーリーを構成しているのだが、これが抜群に面白いのだ。さすが、『SLAM』の編集者だけあって、聞き出す内容も通り一遍のものではなく非常にリアルで、その多くは初めて聞くものばかり。

 今回はその2本のソースをメインに、他にもいくつかの媒体から収集した情報を加え、これまで日本ではあまり語られることのなかった、“ドリームチーム秘話”をお届けしたいと思う。
 
■不覚をとった翌日、大学生相手にスター軍団の怒りのプレーが炸裂

 1992年のバルセロナ・オリンピックから、バスケットボール競技へのプロ選手の参加が認められた。その変革には、バスケットボール王国アメリカも大きく寄与していたものと思っていたが、実際は逆だった。先頭に立って改革を推し進めたのは、当時のFIBA(国際バスケットボール連盟)の事務総長を努めていたセルビア人のボリスラフ・スタンコビッチという人物。彼の持論は、「ベストの者はベストの相手と競い合う必要がある」というもの。またソビエト(現ロシア)や東欧諸国、ブラジルなど、実質プロ選手がアマチュアと称して出場していることへの不公平さを解消したいという狙いもあった。
 
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