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NBA

9人のオールスターを輩出するも…。1999年ドラフト組の印象に影を落とした2位指名選手の凋落【NBAドラフト史】

大井成義

2020.10.07

7位指名のハミルトンの最盛期はピストンズ時代。エースとして04年には優勝に貢献した。(C)Getty Images

7位指名のハミルトンの最盛期はピストンズ時代。エースとして04年には優勝に貢献した。(C)Getty Images

 2位の指名選手が発表される際、顔の前で両の手を組み、懸命に祈っている選手がいた。フランシスである。彼はブルズに1位で指名されたいと切望していたが、その願いは叶わなかった。それならば、2位指名権を持つグリズリーズにだけは指名されたくない、頼むからスルーしてくれ、そうひたすら祈っていたのだった。

 フランシスは、ロッタリーの前からバンクーバーに行くつもりはないと公言していた。だが、2位のグリズリーズはフランシスを強行指名する。自分の名前が読み上げられた瞬間、呆然とするフランシス。その表情に、笑顔は微塵もなかった。

 対照的に、喜びを爆発させたのが7位でウィザーズに指名されたハミルトンである。5位以内での指名が予想されていたこともあり、やっと名前を呼ばれたという安堵感もあったのだろう。それだけではなく、故郷ペンシルベニア州コーツビルにほど近いワシントンDCのチームから指名されたことが、何にも増して嬉しかった。グリーンルームにいた家族と抱き合いながら、ハミルトンは喜びを噛み締めていた。
 
 3位のホーネッツはデイビスを、4位のクリッパーズはオドムを指名。5位のラプターズはピカユーン・メモリアル高のジョナサン・ベンダーを、次いで6位のウルブズがザービアック、8位のキャブズはミラーを指名。8位までに、1か月前のロッタリー中継番組で紹介された7人すべてが入っており、順位の変動こそあれ、番狂わせのないドラフトだった。

 その7人中、ブランド、フランシス、デイビス、ザービアック、ハミルトンの5人がオールスターに選ばれている。残りの4人は、9位のショーン・マリオン、16位のロン・アーテスト(メッタ・ワールドピース/現メッタ・サンディフォード・アーテスト)、24位のアンドレイ・キリレンコ、そして57位のジノビリ。加えて、シックスマン賞にはオドム、ジェイソン・テリー、ジノビリの3人が選出。

 ロッタリー導入後の35年間で、トップ5に入るオールスター選手の多さと、歴代最多のシックスマン賞受賞者数を誇る1999年組。「凄いような凄くないような、なんとなく煮え切らないメンツ」といった意味が、なんとなくわかっていただけただろうか。
 
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