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NBA

1位候補が乱立した2006年ドラフト。印象に残るのは「神様ジョーダンの見る目の欠如」と「ケガに泣いた悲運のスコアラー」【NBAドラフト史】

大井成義

2020.04.09

ヒザの故障でキャリアは短命に終わったものの、そのなかでロイが残したインパクトは強烈だった。(C)Getty Images

ヒザの故障でキャリアは短命に終わったものの、そのなかでロイが残したインパクトは強烈だった。(C)Getty Images

 2001年のドラ1、ブラウンに続き、見事にハズレくじを引いてみせた神様ジョーダン。“名選手名監督にあらず”ではないが、バスケットボールの神様に選手を見る目が豪快に欠如していることを、改めて実感させられた獲得劇だった。

 そして2006年組で最も強く印象に残っている選手は、6位でウルブズに指名され、直後にブレイザーズにトレードされたロイである。ヒザの故障で早々と引退を強いられ、実質4シーズンしかプレーしていないが、もしケガさえなければ、歴史に名を刻むレベルのスペシャルな選手になっていた可能性は高い。
 
 新人王を獲得し、オールスターにも3度選ばれているが、それらはあくまで序章に過ぎなかった。優れた身体能力もさることながら、バスケットボールIQがひときわ高く、ドリブル、パスを一級品とするなら、シュートは特級品。何より凄まじいまでの勝負強さと、恐ろしいほどの冷静さを兼ね備えていた。

 個人的に、「故障さえなければ、どれだけ凄い選手になっていたか……」と考えさせられる選手の代表格である。できることなら、その後迎える全盛期のプレーをひと目見たかった――、そう思っているNBAファンの数は決して少なくないだろう。後世に語り継がれるようなゲームウィニングショットを、あのロイならきっと何本も沈めていたに違いない。

文●大井成義

※『ダンクシュート』2018年1月号掲載原稿に加筆・修正。

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