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海外サッカー

世界を驚かせた快進撃はハリルのおかげ? モロッコ代表監督が語った感謝「ハリルホジッチが素晴らしい仕事をした」

THE DIGEST編集部

2022.12.26

ハリルホジッチ(右)からの仕事を引き継ぎ、W杯での躍進を支えたのがレグラギ(左)だ。(C)Getty Images

ハリルホジッチ(右)からの仕事を引き継ぎ、W杯での躍進を支えたのがレグラギ(左)だ。(C)Getty Images

 リオネル・メッシを擁するアルゼンチンがフランスを撃破し、36年ぶりの戴冠を果たして幕切れとなったカタール・ワールドカップ(W杯)。初の中東開催となった今大会において一大旋風を巻き起こしたのが、モロッコだった。

 ベルギーとクロアチアという列強国と同居したグループリーグを首位で堂々と突破したモロッコは、決勝トーナメント1回戦でスペインをPK戦の末に撃破。続く準々決勝ではポルトガルを1-0で破り、アフリカ勢初となるW杯ベスト4進出を果たしたのである。

 準決勝ではフランスに、そして3位決定戦ではクロアチアに敗れ、惜しくもメダルは手にできなかった。それでもアグレッシブな守備とハイクオリティーなカウンターで大国をのみ込んだ“アトラスのライオン(モロッコ代表の愛称)”の快進撃は、世界を驚かせた。

 まさに怒涛の1か月を終えたチームを指揮したワリド・レグラギは、アフリカのサッカー専門サイト『Africa Top Sports』など複数メディアに対して、興味深いコメントを残している。

「ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が素晴らしい仕事をし、このような選手たちのグループを作り上げてくれたことに大いに感謝している」
 
 母国のレジェンドでもあった47歳が、代表監督に抜擢されたのは、W杯を3か月後に控えた8月。ハキム・ジイェフら複数の主力と軋轢が生まれていたヴァイッド・ハリルホジッチ監督の電撃解任を受けての人事だった。ゆえに混乱状態にあった大会前は決して下馬評は高くはなかった。

 それでも世界を驚かせられたのは、他でもないボスニア・ヘルツェゴビナ人監督が構築した土台があったからこそである。レグラギは、「私は自分のメンタリティーを持ち込んだだけだ」と前任者への感謝を強調した。

「とにかく良いグループの基盤はできていた。あとは『いい加減なプレーをするから結果が出ないんだ』というメンタリティーを取り除かなければならなかったんだ。選手たちはそれを果たすために自分を犠牲にしてくれた。だからこそ、今回のことは本当に嬉しかったと言わざるを得ない」

 文字通り歴史的な大会を謳歌したモロッコ。取材で大会の総括を求められたレグラギが残した「ここまでの結果は予想外だった。誰もが団結した結果だ」という言葉は、アクが強すぎた前任者への皮肉に聞こえなくもないが……。

構成●THE DIGEST編集部

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