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海外サッカー

CL準決勝での20年ぶり「ミラノ・ダービー」実現に伊メディアは歓喜! 一方で「ルネッサンス」への複雑な見方も…

THE DIGEST編集部

2023.04.21

 また、専門サイトの『Italia Football』は、4強のひとつであるレアル・マドリーの監督がカルロ・アンチェロッティであることにも言及し、「今季は2つのチームに3人の監督と、イタリア・サッカーがCLで圧倒的な強さを誇っている」と記述。さらに、マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督についても、「CLで唯一の“外国人”だが、彼も現役時代にブレッシア、ローマで過ごした」と指摘し、この稀代の戦術家も守備面でカルチョの薫陶を受けたことを強調している。
 
 一方、中東の総合メディア『The National』は、少し変わった見方をしており、CLだけでなく、ヨーロッパリーグではユベントス、カンファレンス・リーグではローマが勝ち残り、優勝候補に挙げられるなど、「欧州カップにおいて圧倒的な存在感を誇っている」今季のイタリア勢の躍進を「ルネッサンス」と呼んで高く評価しながらも、それを「ロベルト・マンチーニにとっては、懐疑的なものであり、またほろ苦くもある」と指摘した。

 これは、躍進を遂げたこれらのクラブ、そしてミランに敗れたものの、最も勢いを見せたナポリも含めて、主力の中にイタリア人選手が非常に少ないことを表わしたものであり、EURO2020を制しながらも、カタール・ワールドカップ出場権を逃したマンチーニ監督は以前、「ルネッサンスと言っても、(イタリア代表として)招集できる選手はそれらのチームのメンバーの半分にも満たない」と語っており、彼の苦悩はクラブレベルの結果に関わらず、まだ続きそうだ。

 またCLの今後について、ミラノ勢のどちらかが決勝に進むのは確実だが、これにマドリー、マンチェスター・シティの勝者が立ちはだかることになる。CLに強い前者だが、今季は後者が優勝候補の筆頭であるという予想が現時点で最多だという。そして、シティといえば、マンチーニ監督が2011-12シーズンに44年ぶりのリーグ優勝をもたらし、その後の繁栄の足掛かりを築いており、そのシティにカルチョ勢がビッグイヤーを奪われれば、彼にとっては何とも皮肉な結果になると指摘している。

 スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』のイタリア版は以前、ミラノ勢が揃って準々決勝に勝ち進んだ際、「2004-05シーズンと多くの類似点がある」として細かく11個のポイントを挙げたが、このシーズンは前述の通りミランが勝ち上がり、決勝まで駒を進めるも、リバプールに前半3-0とリードしながら、後半に追いつかれてPK戦の末に涙を飲んでいる。なお、この悲劇の舞台であるトルコ・イスタンブールのスタジアムは、奇しくも今季決勝の会場であり……。果たしてカルチョは今季、いかなる結末を迎えるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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