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「予測不能な女子テニスの方がエキサイティング」ガウフが男子テニスと女子テニスの“面白さ”の比較に持論<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.11.02

女子最終戦を前に記者会見に臨むガウフ。男子テニスと女子テニスの面白さの比較について語った。(C)Getty images

 女子テニスの上位8人が出場するシーズン最終戦「WTAファイナルズ」(11月1日~8日/サウジアラビア・リヤド)の開幕を前にした会見で、ココ・ガウフ(アメリカ/世界ランク3位)が男子テニスと女子テニスの"面白さ"の比較について語っている。

 海外メディア『TNTSPORTS』によると、ガウフは男子テニスがカルロス・アルカラス(スペイン/男子世界ランキング1位)とヤニック・シナー(イタリア/同2位)の2強状態であることを挙げつつ、「カルロスとヤニックは素晴らしい活躍をしているけれど、第3勢力が必要だという声もある。同じ2人じゃなく、異なるチャンピオンがいる方がより面白くなると思うわ」とコメント。

 男子テニスではアルカラスとシナーの二人が、他選手とランキングポイントで大きく差をつけてトップ2を維持しており、四大大会においても昨年から今年までの8大会全ての優勝を二人で分け合うほど絶対的な強さを誇る。
 
 一方の女子テニスでは、昨年の四大大会から五人の優勝者が生まれており、さらに今年は四大大会全てで異なる選手が優勝した。そのうちの一人である全仏オープン女王のガウフは「4人の異なる優勝者が生まれたのは素晴らしいことね。全ての選手が競争力のある1年を送ったと感じられるから」と語る。

「長期的に見れば、女子テニスのように準々決勝や準決勝でどちらが勝つのか予測できない展開になる方が、よりエキサイティングに感じられるでしょう。勝者がわかってしまうような戦いは、彼ら(アルカラスとシナー)が偉大であるがためだけど、それだけでは物足りないわ」

 世代ごとに男子テニス界に現れるスーパースター級の選手の活躍によって、競技全体のファンの獲得や人気の維持が可能になっているという側面もある。ただガウフの言うように、誰が勝つのか予想もできない混戦状態の方が、見る側にさらなる興奮をもたらしてくれるだろう。

 男子テニス界の2強体勢はまだしばらく続きそうだが、いつの日か訪れるかもしれない戦国時代のような男子テニス界も、楽しみに待つことにしよう。

構成●スマッシュ編集部

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