シーズンも残すところ３戦と大詰めを迎えた今シーズンのF1。ドライバーズランキング３位につけるマックス・フェルスタッペン（レッドブル）にとって、11月23日決勝のF1ラスベガスGPは、逆転での王座防衛のために落とせない一戦となる。

　391ポイントで首位に立つランド・ノリス、366ポイントで続くオスカー・ピアストリのマクラーレン勢を追うフェルスタッペンは341ポイントと、数字上では極めて厳しい状況だ。しかし、昨年４季連続王者を決めたラスベガスの週末が、今季最後の“流れ”を引き寄せる可能性があるのも確かだ。

　オランダの専門サイト『RacingNews365』では、フェルスタッペンをラスベガスでの「大本命」と位置付けており、18日配信の記事内でその理由を伝えている。

　同メディアは、「今季、フェルスタッペンのマシン『RB21』は平均速度が高いサーキットで好成績を残してきた」と綴っており、高速コースであるラスベガスでも優位に立てると主張。今季を振り返り「イタリアで投入されたフロアのアップデートによってマシンの安定性が向上し、RB21は平均速度の高いサーキットで一気に覚醒した。イタリアとアゼルバイジャンでのフェルスタッペンの勝利は、どちらも支配的だった」と評している。
  　一方のマクラーレンに対して、タイヤ特性を生かすコースを得意としていると説く同メディア。今回のコースとの相性について、「ミディアムスピードのコーナーがほとんどなく、気温も非常に低い。砂漠の都市とはいえ、11月の気温は15度を上回らない。このサーキットはF1カレンダーでも独特で、長いストレートはノリスとピアストリのMCL39に全く合わない」と分析する。

　また、他のライバルチームとして、昨季１－２でレースを制したメルセデスを挙げており、「気温が低いほど速さを見せる傾向にある」と説明する。

　加えて同メディアは、「フェルスタッペンの勝利が約束されているわけではない」と見通すとともに、タイトル争いにも言及。「たとえば（フェルスタッペンが）ノリスに敗れれば、勝負はほぼ決したと言っていいだろう」と指摘する。だがそのうえで、「とはいえ、フェルスタッペンである以上、勝負は最後まで分からない」とも記している。

“奇跡”への望みをつなぎとめられるか。フェルスタッペンの走りに注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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