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男子バレー『NEXT4』の現在地。アイドルプレーヤーから本格派への着実な進化

北野正樹

2021.01.09

 柳田の加入について、山村監督は「技術云々でなく、海外で培ってきたハングリー精神やもっとうまくなりたいというマインドや取り組む姿勢は、今までのサンバーズに欠けていたもの。主将の大宅も戦う姿勢を見せ率先して声を出すようになった。ひとり一人が変化することで大きな化学反応を起こすと思う。少しずつ化学反応が起き始めているのが、今のサンバーズ」とマサ効果を認める。

 4歳年上のアウトサイドヒッター・栗山雅史は「厳しいことを言い合うこともあるが、チームを鼓舞する声かけや、組織で動こうという柳田の声かけで、みんなの意識が変わってきている。僕にも苦手なディフェンスにチャレンジしようとさせてくれ、チームにプラスになる」と、柳田の存在を歓迎する。

 柳田は、そうした言動について「普通にキャッチボールをしている感覚と同じ。自分が投げてこうしてほしいというボールをキャッチしてプレーに生かしてくれて、それが結果に結びつくと、自分としても発信してよかったと思う。何もしゃべらないで、(ボールが)落ちるのが一番、悔いが残る。だから起きる(プレーの)可能性を声に出したい。今は日本語で会話ができるからやりやすい」と静かに語る。
 
 プロ意識は、コート上にとどまらない。今リーグ開幕前の9月中旬に行なわれたVリーグ機構の運営会議。席上、サントリーの山本和史ゼネラルマネジャー(GM)は、コロナ禍で来日が遅れたり、2週間の隔離でチームに合流ができたりしていない外国人選手が多いことから、「外国人選手が揃うまで、開幕後も日本人選手だけで戦うことも考えてはどうか」と提案した。各チームともに同じ条件で戦う公平な試合開催がファンファーストにもつながるという部分では共感したものの、すでに外国人選手が来日しチーム練習に参加しているチームからの賛同は得られず、総論賛成・各論反対で採用はされなかった。

 実は、この提案の発案者は柳田自身だった。山本GMによると「来日の遅れはチーム側に問題があるのでなく、相手国も含めてコロナ禍による様々な制限が原因。外的要因で、有利不利が出るのはおかしいのでは」と柳田から指摘され、「当然の意見。私も感じていたのでチームの意見として提案させてもらった」という。「選手としては、リーグの方針に従うだけです」とこの件に関しては多くを語らない柳田だが、いち選手の思いがリーグの運営方法に一石を投じたことは間違いない。
 

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