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NBA

ハズレ年に挙げられるも、ケンプ、ハーダウェイ、ディバッツら11位以下に魅力的な才能が集結。豪華トリオが結成していた可能性も!【NBAドラフト史:1989年】

大井成義

2020.03.27

2位指名のフェリーは、弱小球団クリッパーズへの入団を拒否し海外へ。その後、トレードでキャブズに入団した。(C)Getty Images

2位指名のフェリーは、弱小球団クリッパーズへの入団を拒否し海外へ。その後、トレードでキャブズに入団した。(C)Getty Images

 そしてもうひとつ。ロサンゼルス・レイカーズがこの年持っていた指名権は、1巡目のラス前となる26位。GMのジェリー・ウエストは、チーム状況からガード選手の獲得が現実的であると判断していた。指名候補は、ボストン・カレッジ4年のデイナ・バロスほか数人。

 だが、もし26位まで残っていたら、ギャンブルに打って出てもいいと考えていた選手が1人いた。ドラフト直前のインタビューで、ウエストは次のように語っている。

「チームが必要としているポジションに関係なく、将来最も大きな可能性を持った選手を獲得するつもりだ」

 ウエストの言う“最も大きな可能性を持った選手”とは、トリニティバレー・コミュニティカレッジのショーン・ケンプだった。名門ケンタッキー大にリクルートされるも、学力不足のためNCAA規定により1年間プレーを禁じられ、入学2か月後にはチームメイトからゴールドのネックレス2本を盗み、質屋に入れたかどで転校を余儀なくされている。

 素材的には素晴らしいものを持っていたが、高校卒業以降は組織だったバスケットボールを1度もプレーしておらず、文字通り未知数の塊だった。NBA入りを果たせば、弱冠19歳は当時リーグで最も若く、精神面はそれ以上に未成熟であると考えられていた。

それでもウエストは、「もし我々が彼を獲得できるポジションにいるのなら、真剣に考えなければならないだろう」と述べている。
 
 だが、ウエストの願いは叶わなかった。シアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)が17位でケンプを指名。後に当時のソニックス球団社長ボブ・ウィットシットも、ケンプ獲得は大きなギャンブルだったと認めている。もしソニックスがギャンブルに走らずスルーしていたら、注目度の低さやリスクの大きさから考えて、ケンプがレイカーズの一員になっていた可能性は高かった。

 野獣ケンプが、リーグきってのエリートチームであるレイカーズの一員となり、きらびやかなパープル&ゴールドのジャージーを風になびかせて、フォーラムのコートを駆け巡る。そしてマジック・ジョンソンから絶妙なパスを受け、豪快なジャングルダンクの雨を降らせる。新時代の“ショータイム”に、ハリウッドの観客は熱狂していたに違いない。

 入団から8年、27歳を迎え脂が乗り始めた頃、シャキール・オニールと高校を出たてのコビー・ブライアントがレイカーズに加入。怪物シャックと若武者コビーを従えたケンプが、ジョーダン、ピッペン、ハーダウェイを擁する王者ブルズとNBAファイナルで熾烈なバトルを繰り広げる――。想像しただけで知恵熱が出そうだ。

文●大井成義

※『ダンクシュート』2017年12月号掲載原稿に加筆・修正。

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